人工知能は人間を超えるか (角川EPUB選書)
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KADOKAWA / 中経出版 (2015-03-10)
売り上げランキング: 29
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#感想: とてもよかった。
この本は
- 2015年3月刊行
- 人工知能研究者が執筆
- 人工知能sugeeeという風潮に惑わされず、正しく人工知能の今を理解しようという本
概要
人工知能の歴史とこれからを俯瞰し、ディープラーニングという技術が持っている意味を知ることができる良書だった。2015年3月に刊行された本書は、将棋の電脳戦、IBMのワトソン、ソフトバンクのPepperなどの記憶に新しい話題と盛り上がりを紹介しつつ、現在の人工知能の実力を冷静に正しく伝えている。人工知能のいまできること、これから出来るようになりそうなこと、人間を超えるには、あとどのようなステップが必要なのかが筆者の言葉で、たとえ話なども交えながら分かりやすく書かれている。
人工知能研究者の著者が、丁寧に人工知能に対する誤解を解く話とも言える。
おもしろかったところ
- 人工知能による
- 金融市場での高頻度取引の話
- 法律の分野での証拠集めの話
- 人工知能への誤解
- 「すでに実現したこと」
- 「もうすぐ実現しそうなこと」
- 「実現しそうもないこと」が混ざってる
- 世に言う「人工知能」をレベルで4段階に分類する話
- 過去に2回あった人工知能ブームの内容、当時の壁
- IBM ワトソンの仕組み
- 機械翻訳の難しさの話
- 本当に違和感ない翻訳までの道のりがけっこう遠いんだなという話
- 国家プロジェクト「第五世代コンピュータ」の話
- 機械学習の種類と概要の話
- ★ディープラーニングとはなんなのか
- 天気予報を使った例がとてもわかりやすい
- グーグルの猫認識の話
- ディープラーニングが人工知能界にもたらした意味
- シンギュラリティ(技術的特異点)は起こるのか…
- => 夢物語です✌ (‘ω’) ✌
- 日本の人工知能の発展のために、ここが今微妙だよ x 5点
- 人工知能学会の表紙で炎上した話(編集長だった)